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ラ ドル知ヱ 美ータ。


イタリア旅行記/本/ライブ/映画/アート/まちあるきetc
by kaioko

富山近代美術館

日曜日、少しだが、富山の町を歩く。
富山市内は路面電車が走っていて、とても便利だ。
また、富山ミュージアムバスは、市内の主要な美術館等を無料で巡回している。
(日付印のある専用パンフレットが必要。)

時間がないので、とりあえず富山県立近代美術館へ。
1回来たことはあるのだけれど、とても好きな美術館なので、再訪するに至る。
現代美術の流れを抑えつつ、主要な画家の作品のうち、ちょっとひねりのきいた作品を収蔵している。
富山近代美術館_b0068541_2018855.jpg
ピカソ。1900年の作品「闘牛場の入り口」。1973年に没したピカソの最若年の作品といえる。生涯に何点もの闘牛の絵を遺したピカソだが、これは題名どおり闘牛場の入り口を描いたもので、明るい色調に闘牛が始まる前の(或いは終わった後の)、高揚感を感じる。ピカソの作品の中で私がもっとも好きなものの一つ。

シュルレリズムの作品群も見逃せない。なんといっても、日本では収蔵作品が少ないポール・デルヴォー。「夜の電車」。椅子の足やカーペットのしわに至るまで、画面全体を覆う不安感。裸体の女性は美しいが、まるで入れ物のように感情がない。
ひきこまれて、しばらく絵の前から離れることができないほどの吸引力を持つ。
他にも、ルネ・マグリット、サルバトール・ダリもある。


ひねりのきいたコレクションとは、たとえば建築家で有名なル・コルビジェの版画。版画、詩画集などの作品が多い。シャガールの銅版画などは、銅版画という手法あってこそのシャガールだと思わせるほど、素晴らしい。逆に、ロートレックの油絵。カンディンスキーの日本的な版画やタピストリー。エルンストの版画。

版画といえば、ムンクも版画が1点。ムンクを収蔵している美術館も少なくて、あったとしても、1点のみの展示であることが多い。だけど、その1点がいつまでも心に残るほど印象深い。

ここの美術館は、椅子マニア必見!の椅子コレクションがある。常設もされているのだけど、来年企画展もするみたいだ。
実際に座ることのできる椅子もあるので、座ってみよう。そういえば、何年か前のセゾンカード(多分)のCMで中田英寿がたくさんある椅子の中から一つ選んで座るというCMがあった。
あのとき中田が選んでいたバルセロナチェアもある。黒の革張りの重厚さ、洗練されたフォルムの脚は繊細だけど、全体的にどっしり安定感がある。

なかなか雰囲気のある美術館でオススメです。
by kaioko | 2006-06-12 20:52 | アート・美術館

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