ラ ドル知ヱ 美ータ。
Acetaia San Matteo
ボローニャからモデナに戻り、モデナ在住のemiliaさんにバルサミコ醸酢場「Acetaia San Matteo」に連れて行ってもらいました。
ここの奥様であるサンドラ夫人の丁寧な説明を受けながら、案内してもらいます。
Aceto Balsamico Tradizionale di Modena、つまり伝統的なバルサミコ酢は、その製法が厳しく定められています。そして、この名前で販売をするためには、最低12年の熟成をしなければなりません。
しかし、単に年月を重ねれば「Tradizionale」となるというわけではありません。ワインでいえばソムリエのような人がいて、これまたワインと同じようにその認定を受け、はじめてAceto Balsamico Tradizionale di Modena となるのです。
その蓋はD.O.P.(原産地呼称保護制度)のシールで封印されます。
葡萄の種類も決まっていて、ここで説明を受けたのは、トレッビアーノ種(白ぶどう)とランブルスコ種(赤黒ぶどう)という2種類のぶどう。これを粉砕し、絞り汁をとります。
そして、この絞り汁をある一定の量まで煮詰めて、上の灰汁を取り除きます。
煮詰めて、灰汁を取り除くことによって、既にこの時点で、最初の量の20~30%の量になっているわけです。
そして、この原液ともいえる「葡萄ジュース」(マストコットという)をまずは、葡萄の種類ごとに母樽と呼ばれるドラム缶大の樽に入れます。
匂いをかがせてもらいましたが、既に発酵が始まっており、かなりキツイ匂いです。
この母樽から、「葡萄ジュース」を小さな樽に移します。
この小さな樽は、だいたい5から9までの大きさの違う樽が一組となっています。
今年はモデナにもたくさん雪が降っているようですが、エミリア・ロマーニャの冬は寒く、夏はとても暑くなります。
この温度、湿度、そしてその差がバルサミコ酢の生成には不可欠です。
「葡萄ジュース」は発酵の過程でどんどん水分が蒸発し、量が少なくなっていきます。
そして、それぞれの樽の一定量の上澄みだけを、何年かごとに隣のより小さい樽へ移し変えていきます。
この、樽の木の種類、そして移し変え方などによっても当然出来上がりは違ってくるわけです。
モデナでは伝統的に各家庭で、バルサミコ酢が作られており、その製法はそれぞれの家庭によって違っているそうです。そして、そのバルサミコ酢をねかせる蔵の鍵は家長が常に持ち歩いているなど、文字通り門外不出とされて、大事に守られているとか。
Aceto Balsamico Tradizionale di Modenaは、12年、25年という長いターム。
子供が生まれた時に仕込んだバルサミコ酢が、その子が結婚するくらいにはすっかり熟成されて、新しい家庭に語り継がれていくわけです。
まるで、お母さんのぬか床みたいに。
ただ、バルサミコは液体ですから、ちょっと間違えれば取り返しがつかない。
各樽は中の細菌が呼吸できるようにでしょう、ガーゼのような薄い布で蓋をされているなど、実際とってもデリケートなものでした。
Acetaia San matteoでは、一部屋ではなくて、たくさん部屋があり、整然と樽が並んでいました。
驚愕すべきは、バルサミコ酢の樽もさることながら、その各部屋そのもの。
最終的に出来上がったバルサミコ酢を入れて、さらに熟成する陶磁器(これ自体アンティークものらしい)や、鍋やらケーキ型などのキッチン用品、絵画、そして何代にもわたる一族の写真などが、これまた整然とディスプレイされているのです。
一通り見学が終わった後、サンドラ夫人はバルサミコ酢を味見させてくれました。
熟成年数、樽の木の違ういくつかのバルサミコ酢。パルミジャーノ・レッジャーノにバルサミコ酢をかけたものとか、手作りのタルトなど、どれも本当に美味しかったです。
12年もののバルサミコ酢と、バルサミコ酢入りのジャムを購入。
バルサミコ酢を使った料理のレシピの本ももらいました。
こんな風にAcetaiaを公開し、見学させる農家もたくさんあり、ピンキリらしいのですが、このAcetaia San matteoは全く、商業主義的な感じがなく、とても丁寧で、家族のバルサミコ酢への愛情を感じることができました。
バルサミコ酢はとてもデリケートなものだし、絶え間ないメンテナンスが要求され、しかも長い年月それが守られなくてはならないものです。バルサミコ酢そのものや、その製法、それに対する家族の想い・・・長年の間に培われた大切なものを垣間見ることができた、貴重な体験でした。
この貴重な体験も、emiliaさんのおかげです。
改めて、本当にありがとうございました~☆
そして、イタリア語もっとがんばろうと思ったことは言うまでもありません・・・。
バルサミコ酢醸造蔵見学 (Acetaia San Matteo)
Azienda Agricola Cocchi s.s
Via Canaletto S.S12,786 Modena 41100
Tel 3389334017
ここの奥様であるサンドラ夫人の丁寧な説明を受けながら、案内してもらいます。
Aceto Balsamico Tradizionale di Modena、つまり伝統的なバルサミコ酢は、その製法が厳しく定められています。そして、この名前で販売をするためには、最低12年の熟成をしなければなりません。
しかし、単に年月を重ねれば「Tradizionale」となるというわけではありません。ワインでいえばソムリエのような人がいて、これまたワインと同じようにその認定を受け、はじめてAceto Balsamico Tradizionale di Modena となるのです。
その蓋はD.O.P.(原産地呼称保護制度)のシールで封印されます。
葡萄の種類も決まっていて、ここで説明を受けたのは、トレッビアーノ種(白ぶどう)とランブルスコ種(赤黒ぶどう)という2種類のぶどう。これを粉砕し、絞り汁をとります。
そして、この絞り汁をある一定の量まで煮詰めて、上の灰汁を取り除きます。
煮詰めて、灰汁を取り除くことによって、既にこの時点で、最初の量の20~30%の量になっているわけです。
そして、この原液ともいえる「葡萄ジュース」(マストコットという)をまずは、葡萄の種類ごとに母樽と呼ばれるドラム缶大の樽に入れます。
匂いをかがせてもらいましたが、既に発酵が始まっており、かなりキツイ匂いです。
この母樽から、「葡萄ジュース」を小さな樽に移します。
この小さな樽は、だいたい5から9までの大きさの違う樽が一組となっています。
今年はモデナにもたくさん雪が降っているようですが、エミリア・ロマーニャの冬は寒く、夏はとても暑くなります。
この温度、湿度、そしてその差がバルサミコ酢の生成には不可欠です。
「葡萄ジュース」は発酵の過程でどんどん水分が蒸発し、量が少なくなっていきます。
そして、それぞれの樽の一定量の上澄みだけを、何年かごとに隣のより小さい樽へ移し変えていきます。
この、樽の木の種類、そして移し変え方などによっても当然出来上がりは違ってくるわけです。
モデナでは伝統的に各家庭で、バルサミコ酢が作られており、その製法はそれぞれの家庭によって違っているそうです。そして、そのバルサミコ酢をねかせる蔵の鍵は家長が常に持ち歩いているなど、文字通り門外不出とされて、大事に守られているとか。
Aceto Balsamico Tradizionale di Modenaは、12年、25年という長いターム。
子供が生まれた時に仕込んだバルサミコ酢が、その子が結婚するくらいにはすっかり熟成されて、新しい家庭に語り継がれていくわけです。
まるで、お母さんのぬか床みたいに。
ただ、バルサミコは液体ですから、ちょっと間違えれば取り返しがつかない。
各樽は中の細菌が呼吸できるようにでしょう、ガーゼのような薄い布で蓋をされているなど、実際とってもデリケートなものでした。
Acetaia San matteoでは、一部屋ではなくて、たくさん部屋があり、整然と樽が並んでいました。
驚愕すべきは、バルサミコ酢の樽もさることながら、その各部屋そのもの。
最終的に出来上がったバルサミコ酢を入れて、さらに熟成する陶磁器(これ自体アンティークものらしい)や、鍋やらケーキ型などのキッチン用品、絵画、そして何代にもわたる一族の写真などが、これまた整然とディスプレイされているのです。
一通り見学が終わった後、サンドラ夫人はバルサミコ酢を味見させてくれました。
熟成年数、樽の木の違ういくつかのバルサミコ酢。パルミジャーノ・レッジャーノにバルサミコ酢をかけたものとか、手作りのタルトなど、どれも本当に美味しかったです。
12年もののバルサミコ酢と、バルサミコ酢入りのジャムを購入。
バルサミコ酢を使った料理のレシピの本ももらいました。
こんな風にAcetaiaを公開し、見学させる農家もたくさんあり、ピンキリらしいのですが、このAcetaia San matteoは全く、商業主義的な感じがなく、とても丁寧で、家族のバルサミコ酢への愛情を感じることができました。
バルサミコ酢はとてもデリケートなものだし、絶え間ないメンテナンスが要求され、しかも長い年月それが守られなくてはならないものです。バルサミコ酢そのものや、その製法、それに対する家族の想い・・・長年の間に培われた大切なものを垣間見ることができた、貴重な体験でした。
この貴重な体験も、emiliaさんのおかげです。
改めて、本当にありがとうございました~☆
そして、イタリア語もっとがんばろうと思ったことは言うまでもありません・・・。
バルサミコ酢醸造蔵見学 (Acetaia San Matteo)
Azienda Agricola Cocchi s.s
Via Canaletto S.S12,786 Modena 41100
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by kaioko
| 2006-01-03 12:44
| エミリア・ロマーニャ2005・11
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