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ラ ドル知ヱ 美ータ。


イタリア旅行記/本/ライブ/映画/アート/まちあるきetc
by kaioko

アール・デ子とアール・ヌー坊

サッカー観戦の前に美術展をはしごしてきた。
まずは東京都美術館のアール・デコ展。
アール・デコは、1920年から30年代にかけて、ヨーロッパやアメリカを中心に発展した美術様式のこと。世界中がたくさんの物質に出逢い、新しい美を探っていた時代。それはキュビズムやバウハウス、エジプト、東洋、ロシア・アバンギャルドなどと溶け合って、絵画や彫刻だけでなく、建築、布地、ポスター、家具、服飾、宝石と多岐に発展し、また世界中に広まった。
以下、印象に残ったもの。
アール・デ子とアール・ヌー坊_b0068541_21285046.jpg
■タマラ・ド・レンピッカの絵。
私は彼女の絵が大好き。モダンで、スタイリッシュで、都市の興隆と退廃を内包しているような女性像。同時代のカルティエやシャネルの服や装飾品も彼女達なら着こなせるであろうというような・・・。

■ミート・カッター〈流線型〉
よく生ハムなどを薄切りにするときに使われる機械。現在、業務用に使われているものと機能的にはなんら変わらないと思う。でも、名前にあるようなその見事なまでの「流線型」。簡潔で無駄がなく、機能的でありながら、かつ美しいフォルム。これぞ、アール・デコ。

■家具用布地/テキ・スタイル
家具用の布地が幾つか展示されていた。中にはあの、ラウル・デュフィのデザインのも。
直線や幾何学模様や花柄など、目に鮮やか。絵柄は繰り返されているものが多いんだけど、この布地を無駄なく使って例えば椅子などを作る職人の技術もすごいと思う。毎度。

■里見宗次「ポスター〈ジャパン・日本国有鉄道〉」
日本でも、アールデコは展開した。というよりも、日本の素材やデザインがアール・デコ様式に影響を与えた。例えば、漆。漆の板を何枚も並べたものが展示されていて、その質感やデザインが当時のクリエイターたちにインスピレーションを与えたのも納得がいく。
ポスターも何枚も展示されていて、特に里見宗次のポスターが、非常に強い印象を受けた。
列車の車窓から見た、物凄いスピードで過ぎ去る景色をポスターにしたもの。列車のスピード感は、そのまま時代のスピードだ。

■カルティエほか、宝飾品
カルティエの「トゥッティ・フルッティ」シリーズ。美味しそう(笑)
「エジプト」風のヴァニティケース。
何も入らなそうなメタリックのハンドバック。

現在は当時よりも、ずっと物質に溢れ、グローバルなのに、美に溢れていないのは何故だろう。
美しいものもあるのだ、きっと。ただ、同じように美しくないものもたくさん溢れていると思う。



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by kaioko | 2005-06-11 21:26 | アート・美術館

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